Vol.11 第11回本公演
ごはんですよ!
商品名 / ごはんですよ!
原材料 / 爆発 アドレナリン 家族 ドヒャー 棚ぼた 萬金丹 日本 ドタバタ 愛 へそのごま
内容量 / 360g
製造年月日 / 表部に記載
賞味期限 / 2時間
使用上の注意 / 開封後は高温多湿となり、暗所に密閉されます。
(チラシのキャプションより)
作・演出:小倉昌之
1993年6月25日(金)~6月28日(日) 全6ステージ
会場:下北沢駅前劇場(東京/下北沢)
出 演
仁藤明彦
羽角聖美
高畑加寿子
飯田茂
丹治智浩
小倉昌之
STAFF
舞台監督:山口勝也(バーニングブルー)
舞台美術:佐藤大樹
照明:大串博文(アステック)
音響:植松瑞代
作曲:吉村渓
大道具:堀進太郎 水科哲也
小道具:鶴田さおり あいまいもこ
衣装:羽角聖美
美粧:八木晶子
運搬:トラック高橋
宣伝美術:上田直史
撮影:逆井良昭 奈良清子
表方:草野美紀子 仁田尾里美 奈良清子
娯楽通信:羽角聖美 高畑加寿子
企画・制作:パラダイス・パーティ
STORY
舞台は2階建ての一軒家。母親(羽角聖美)の「ごはんですよ!」の呼び声とともに家族団らんの夕食が始まる。母親は今日も姑(高畑加寿子)と諍いがたえない。次男坊(丹治智浩)は、二人をいなそうとするが嫁と姑の確執は収まらない。風呂上がりの亭主(飯田茂)は何もコメントできずテレビをみながらビールを飲んでいる。どこにでもある日本の風景がそこにあった。
そこへ主人公の長男(仁藤明彦)が帰宅する。大人しい長男は何故か話す内容が家族とかみ合わない。しばらく後ついに嫁と姑の喧嘩が始まってしまう。それを必死で阻止する長男。長男は何故か自分が喧嘩で悲惨な家庭に育ったことを力説する。訳がわからなくなる一同。それとともに家族の呪縛が解ける一同。
…実はここに集まってきた人は、家族に悩みを抱えた名前も知らない他人達で、カウンセリングを兼ねてか「家族ゲーム」をロールプレイングしていたのだった。家族とは何かを追求する彼等は次々に、様々な家族の風景を演じてゆく。それを通じて主人公は家族というモノの尊さを実感するのであった。
公演メモ
・客演に俳優の飯田茂氏、仁藤明彦氏、丹治智浩氏というメンバーが参加。これ以降劇団は彼等が主流をなす。この作品より劇団は““第3期劇団娯楽天国”に突入する。
・この作品は結果的に劇団の代表作のひとつとなる。いまだに再演希望が最も多い作品。この年の岸田戯曲賞最有力(劇団内下馬評)といわれるも現実的には鼻もひっかけられなかった。
・のちに「劇団けいこ場」が本作品を上演してくれ、初の劇団外上演作品となる。
・劇中音楽は、全曲オリジナル。作曲は、音楽評論家の吉村渓氏。
・記録ビデオあり。
座長が当時を振り返って
「劇団内部がガタガタになり、もう劇団も終わりやとおもってやけくそで書いた脚本が大ヒットやもんなぁ。回を重ねるたびに観客が増えていく感覚は忘れられんで。あーあんな体験をもう一度してみたい~。」