Vol.28 第28回本公演
仰げば尊し!
~キョーイクしましょ~

作・演出:小倉昌之

2004年11月19日(金)~11月21日(日)

会場:TACCS1179(東京/下落合)

出 演
高畑加寿子
渡辺幸枝
入江謙舟
鷲巣知行
芳川優子
関口英司
西口有香
村上智彦
小倉昌之

STAFF

舞台監督:山口勝也(バーニングブルー)
美術監督:佐藤大樹
振付:音羽菊公
照明:大串博文(アステック) 沼澤毅
音響:飯田博茂(飯田音響)
大道具:久保田貴 堀進太郎
中道具:今井園子
小道具:渡辺幸枝
衣装:高畑加寿子
VTR:堀進太郎
表方:草野美紀子 仁田尾里美 白石佐代子
制作統括・娯楽通信:吉村賢太郎
後援:ビーウィック有限会社
企画・制作:パラダイス・パーティ 高畑加寿子

STORY

音羽菊代(高畑加寿子)は、「私立音羽学園高校」の理事長である。「私立音羽学園高校」は、菊代の祖父母が創立した由緒ある学校で、祖父、父、と続き菊夜が3代目の理事長であった。しかし、この学校も少子化の波には勝てず、年々生徒数も減少し経営が悪化して破産寸前であった。もともと菊代本人も学校経営には何の興味もなく、教師やPTAには極秘で学校を売り飛ばす算段を企てていた。
夫の音羽慎介(小倉昌之)は、菊代の婿養子で、一応校長に任じてもらっていたが、何の能力もない彼はただのお飾りに過ぎず、校長室を与えられていたものの、実質は理事長の応接室となっていた。

その日は、学校の創立50周年記念日のイベントが行われる日であるにもかかわらず、遅刻してきた校長・慎介に菊代が小言をいっている朝、産休した教師のピンチヒッターとして国語教師・橘明日香(西口有香)がやってきた。彼女は、音羽学園高校の卒業生だと語り、この学園の素晴らしさを熱っぽく語るのであった。それを聞いた菊代の心は少し痛まないわけではなかったが、学校売却の予定がゆらぐことはなかった。

講堂で行われる予定の記念イベントを取り仕切っている教頭の山崎麗子(渡辺幸枝)と教務主任の数学教師・高島正(関口英司)に橘教師を紹介し、校内を案内してもらった菊代は、学校を購入する予定となっている居酒屋チェーンの「ツボタミフーズ」代理人、顧問弁護士の澤総一郎(鷲巣知行)を校長室に呼び入れる。校内にイメージダウンとなるような問題が無い限り契約書を交わし売買が成立うるのみであるという澤潟弁護士に菊代は全く問題ないと胸を張るのであった。しかし、菊代は、澤潟弁護士にひとつ嘘をついていた。売却の話は、教師やPTAも納得しているという嘘であった。その部分だけに神経を尖らせた菊代は、他の教師たちに澤潟弁護士のことを嘘でごますのであった。
しかしそこへ、近所の警察署から刑事・中村(入江兼舟)がやってくる。界隈に出没する下着ドロボウ、通称・「パンティ仮面」の正体が実はこの音羽高校の関係者ではないかという情報があり、聞き込み調査にやってきたのだ。澤潟弁護士の手前、必死で否定する菊代ではあったが、澤潟弁護士は、苦言を呈するのであった。

校内をうろついている中村刑事を追い出そうと中村を追いかける菊代とひとり校長室に取り残された澤潟弁護士のもとに慎介校長が戻ってくる。実は、彼らは渋谷の女装クラブの仲間であったのだ。そんな事実が公になっては、顧問弁護士などつとめられないと嘆く澤潟と菊代にバレては困る慎介校長の意図が重なり、二人は一心同体で秘密を守ろうとする。

公演メモ

・「しましょシリーズ」第2弾。今回の設定は学園ドラマ。
・ 劇中、鷲巣知行が女装するシーンがあり、大ブレーク。”ワシズの女装”はシリーズに欠かせないシーンとなる。

座長が当時を振り返って