公演記録 History |
パラダイス・パーティ・プロデュース第1回公演
ロム・エ・ラ・ファム
〜L'homme et la femme〜
1つの舞台で2人の男女が3つの作品を演じるオムニバス・アンソロジー
(チラシのキャプションより)
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公演データ |
日程:1991年2月15日(金)〜2月17日(日) 全5ステージ
会場:ART
GROUNDエウロス(東京/東中野)
作:菅沼尚宏(ロフト・アンド・シアター)+アントン・チエホフ+小倉昌之
演出:小倉昌之
Cast:
植松瑞代
小倉昌之
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Staff |
照明:アステック
音響:渡部林太郎
制作:パラダイス・パーティ
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STORY |
(1)「普通の客」 作/菅沼尚宏
不動産屋(小倉昌之)の店に一人の女の客(植松瑞代)がやってくる。最初は高飛車に出ていた不動産屋であったが、そのうち客がおかしな行動を取り始める。不動産屋は客に翻弄され続け、最後には土下座してあやまる羽目になる。
(2)「熊」 作/アントン・チエホフ
熊と呼ばれる男(小倉昌之)が、亭主に死なれたばかりの未亡人(植松瑞代)のもとに金を取り立てにやってくる。未亡人は亭主が死んだことをいいわけになんやかやといって取り合おうとしない。実は、熊は昔から未亡人に憧れていて、亭主が死んだことで求愛をしにやってきたのであった。最初は嫌がっていた未亡人も、熊男の純粋な気持を知りやがて気持が動いてゆく。そして最後には熊の求愛を受け入れるのであった。
(3)「誕生」 作/小倉昌之
赤ん坊の格好をした二人(植松瑞代・小倉昌之)は、お腹の中の双子の胎児であった。生まれた後の世界を想像して、二人は誕生を拒否している。そして二人は大人の世界のシュミレーションを繰り広げる。徐々に人間の世界も悪いもんじゃないと知った二人は、母胎から誕生することに決める。しかし、二人は馬のお腹から生まれたのであった。
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公演メモ |
・作者の菅沼尚宏氏は劇団ロフト・アンド・シアター代表。彼は小倉昌之と学生時代芝居をやっておりその縁で脚本を書いていただいた。アントン・チエホフはいわずと知れたロシアの劇作家。
・本来は小倉昌之が脚本を担当する予定はなく、放送作家のT氏に依頼していたが、内容が公演の趣旨に合わず使用しなかった。あわてて小倉昌之と植松瑞代でエチュードで脚本を構成した。
・幕間では、男優(小倉昌之)が袖で衣装を着替える様をみせ、イッセー・尾形氏の舞台をパクる。
・この当時、座長小倉昌之は非道い男で、寝坊して稽古を遅刻するわ、伊豆にドライブへいって稽古をすっぽかすわ、相手役の植松瑞代を激怒させた。一時は公演自体が危ぶまれた。
・記録ビデオなし。
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座長が当時を振り返って |
「しかし非道い男やねぇ小倉ちう奴は。あ、ワシか。あのとき激怒していた瑞代の顔はいまでも忘れられん。重ね重ね申し訳ありませんでした。だが、ワシはこれに全く懲りずこの後さらに劇団の皆さまにに非道い仕打ちをすることになるのだが…う、う、う自分が情けない。」
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